1964年に発売されたフォード・マスタングにより、スペシャルティカーというジャンルが確立された。
量産車のシャシーを使って安価に2ドアクーペやハードトップ、オープンモデルに生み出すのがスペシャルティカーの手法で、マスタング以降あらゆるメーカーがこのジャンルに進出する。GMからはシボレーブランドで1966年にカマロを発売する。
今に続くカマロの歴史が始まったのだ。
この初代カマロ、ベースグレードは3.8リッターの直列6気筒エンジンを搭載して数が売れたが、やっぱりアメ車ならV8。
イメージリーダー的にV8エンジンを積むZ28、RS、そしてトップグレードのSSが用意されていた。
なかでも327キュービックインチ、すなわち5.4リッターV8を積むRSは価格戦略やルーバーに隠されたヘッドランプで大人気。
実に1967年に造られた22万台のうちベースグレードが12万台売れ、その次がRSで実に6万台も売れた。
今回はこの貴重な初代カマロの67年モデルが登場した!
写真を見るとSSの顔になっているが、これはこの時代のアメ車らしくコンバートするのが比較的簡単だったからだろう。
バンパーの下にせり出すフロントスポイラーとリアのスポイラーはノンオリジナル。
ただ、外装がキレイなので社外パーツも純正のように違和感なく収まっている。
ほぼオリジナル状態でホワイトレタータイヤも雰囲気バツグンだ!
特筆すべきは室内の状態。
シート、ダッシュボードともに割れはなく程度上々。
アメ車らしくトランスミッションはATなので、スポーティな室内でイージードライブが楽しめるだろう。
肝心のエンジンはホーリー製キャブ、社外へダースで吸排気効率を引き上げ、点火系はMSDイグニッションで強化。
もう痺れるようなサウンドと加速が楽しめるのだ。
夜の街を流せば気分はアメリカ。
もちろんドラッグレース的に走っても気分爽快。
この時代のアメリカン2ドアクーペは他には代えられない味わいと価値がある。
基本的に丈夫なクルマだから購入後のトラブルも年式を考えたら少ないはず。
今こそ、アメリカンドリームを味わおう!