ダッジのダートと言われてすぐにピンと来る人は少ないはず。
1970年代前半のオイルショック前まで、数多くのアメリカ車が大パワーとフルサイズボディをラインナップ。
でも中にはフルサイズじゃない、けれどスポーティな車種を求める層も多かった。
だからダッジ・ダートも当初はフルサイズだったもののモナコやグランフェリーがあるのだからと、2代目で一気に小型化。
その流れが続き1967年に発売された4代目では5メートルちょいのボディに発展。
だから、フルサイズが人気の日本ではイマイチ知名度に欠けるというわけ。
でもこのダートを見ていただきたい!
4代目で初登場した2ドアクーペなのだ。その名もスインガー・スポーツクーペで流麗なリヤスタイルが特徴だ。
リヤウインドーは回り込んだCピラーに向かって左右が湾曲。
トランクまでもこのラインに沿った実に贅沢なスタイルなのだ。
この時代のアメ車らしいカラーリングも素敵で、メッキ類はピカピカ。
足元には14インチのアルミホイールを履き、時代を感じさせないツヤを維持している。
エンジンは318キュービックインチの5.2リッターV8。
他に3.6直6があったけれど、どうせならビッグV8を楽しみたいもの。
その点、このスインガークーペならバッチリだ。
エンジンはエーデルブロックキャブにフルトラとMSDで点火系もチューン。
もともと丈夫なV8だが、これで毎日乗ることも可能なくらいに調子良くなる。
セルモーターはOH済みという安心材料もあるぞ。
内装にも注目してほしい。
ベンチシート&コラムシフトでアメ車気分満点だが、そのベンチシートは破れも無く清潔感あふれるほどキレイ。
ほぼノーマルながらタコメーターや3連メーターを追加して、ちょっぴりスポーツムードを高めている。
トランスミッションはアメ車らしくAT。
エアコンも効くから季節を問わず楽しめる。
どうせ乗るならアメ車だけど、デカすぎるボディはちょっとね。
なんて考えているなら、迷うことなく選びたい1台だ!